大人を魅了するドールハウス 癒やしと創造の小さな世界
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■うつや不安にも向き合える
ケンジントン・ドールズハウス・フェスティバルの主催者シャーロット・ストコー氏は、新型コロナ流行以降、ドールハウスとミニチュアへの関心が飛躍的に高まったと話す。
「世界が混乱し、誰もが大きなストレスを抱える今、(ドールハウスは)とても癒やされる。自分でコントロールできる世界だからです」
また、物価高の中でも「自宅では実現できないインテリアデザインを試すことができる。ミニチュアなら手が届く」と述べ、新型コロナのロックダウン(都市封鎖)中に古いドールハウスを引っ張り出して楽しんだ人も多かったと説明した。
英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)の医療人類学者ダリア・イスカンダー氏は、3年前からドールハウスを研究テーマにしている。
同氏は「多くの人にとって、ドールハウスは自身の体験や記憶、想像力を探り、それをミニチュアの世界に投影する手段になっている」と指摘。うつや不安といった精神的な問題にも、ミニチュアを通じて効果的に向き合えると付け加えた。
愛好家のコリングスさんは、12歳の娘も夢中になっていると話し、誰でも一度は試してみるべきだと勧める。
「何もかもうまくいかないときでも、ただ眺めているだけで幸せになれるんです」と語った。(c)AFP/Helen ROWE