【8月25日 AFP】フランスの検察当局は24日、パリ郊外のセーヌ川で男性4人の遺体が見つかった事件で、身元と国籍が不詳のホームレスの男を、殺人の罪で訴追したと発表した。

遺体は13日、パリ南東部ショワジールロワのセーヌ川沿いで見つかった。通過中の列車の乗客が川に浮かぶ遺体を目撃した後、他の遺体も発見されており、一部は衣服のない状態だった。

弁護人がAFPに明かしたところによると、容疑者は20日に拘束されて予備勾留された。

検察は声明で、容疑者の身元は「不明確」であり、「年齢20歳前後のホームレス」で国籍も「確認されていない」としている。

容疑者は殺人について黙秘しているものの、捜査官は容疑者と4人の被害者についての関連を確認した。被害者はアルジェリア人(21)とフランス人(46)、いずれもホームレスのアルジェリア人(21)とチュニジア人(26)。検察によると、4人はいずれも容疑者がよくうろついていた川沿いの道で目撃されていた。

うち2人の遺体は、川から引き上げられた際に一部が裸の状態で、2人の遺体には絞殺された痕跡が残っていた。

容疑者は今月5日に一度拘束されており、その際には被害者の一人の所持品と判明した書類を所持していた。

弁護人は、容疑者が警察の勾留中や予審判事の前で黙秘権を行使したとしつつ、「今後の司法調査の中で説明をするだろう」と述べた。(c)AFP