性別騒動の台湾ボクサー 大会出場に向け性別検査に同意
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【8月22日 AFP】パリ五輪のボクシング女子57キロ級で金メダルを獲得した林郁婷(台湾)が、来月英リバプールで行われる世界ボクシング選手権を前に、義務となっている性別検査を受けると、21日に同選手のコーチが明らかにした。
林は、イマン・ヘリフ(アルジェリア)とともに昨年のパリ五輪で性別問題に巻き込まれたが、両選手はそれぞれの階級で金メダリストになった。
ワールドボクシング(WB)は20日、世界ボクシング選手権での競技を希望する女子選手は、同日発行された新方針に基づき「義務的な性別検査」を受ける必要があると発表していた。
林のコーチは「全員が提出しなければならないとの発表だったので、われわれも提出する」「競技に参加したいのなら、競技のルールに従わなければならない。われわれは参加するので、ルールに従う」と述べた。
新方針の下では、ワールドボクシングが認可する競技会に出場を希望する18歳以上の選手は、出生時の性別を判定するためにポリメラーゼ連鎖反応遺伝子(PCR)検査を受けなければならない。
林とヘリフは、2021年の東京五輪にも出場したが、当時論争はなく、ともにメダル獲得には至らなかった。その後、国際ボクシング協会(IBA)から性別適格性検査に不合格だったと発表された両選手は、23年の世界選手権から除外となっていた。
一方で国際オリンピック委員会(IOC)は、両選手が「IBAによる突然かつ恣意(しい)的な決定」の犠牲者だったとして、パリ五輪での競技を許可していた。
林とヘリフはトランスジェンダー女性ではなく、女性として生まれ育っている。(c)AFP