【8月20日 AFP】英イングランドで最も有名な湖、ウィンダミア湖に細菌やリンの「ホットスポット」が存在し、緊急に対処する必要があるとの研究結果が19日、発表された。

淡水生物学協会はランカスター大学と共同で「ビッグ・ウィンダミア調査」を実施。イングランド北西部の湖水地方国立公園にあるウィンダミア湖で2022年6月から2024年11月にかけて、1020個のサンプルを採取した。

19日に発表された同調査の要約報告書によると、湖の一部には大腸菌や腸球菌といった病原菌が多く検出される「ホットスポット」が存在し、入水のための水質基準が「不良」と判定された。

この問題は、数千人が訪れ、湖で泳いだりウォータースポーツを楽しんだりする夏季に特に深刻だ。

淡水生物学協会は、ホットスポットの水質改善に「緊急に対処する必要がある」と述べ、4段階の計画を提示した。

報告書は「最優先事項は、高い栄養素と細菌濃度の原因を特定し、対処することだ」とした上で、規制の強化と調査作業のためのさらなる投資と、レクリエーションに使用される水域の監視の強化が必要だと指摘した。

ウィンダミア湖には、景観と文化遺産を目当てに毎年約700万人が訪れる。

だが、近年では廃水や下水、農業による汚染に対する懸念が高まっており、政府は「ウィンダミアの浄化」を約束している。(c)AFP