国連、イスラエル極右閣僚を非難 パレスチナ人受刑者を愚弄で
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【8月20日 AFP】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は19日、イスラエルの極右イタマル・ベングビール国家治安相が独房内のパレスチナ人受刑者を愚弄(ぐろう)し、その映像をオンラインで共有したことを非難した。
ベングビール氏は15日、イスラエルの拘束下にある最も著名なパレスチナ人被拘禁者、マルワン・バルグーティ受刑者と対峙(たいじ)する場面を映した動画を公開した。
OHCHRのタミーン・アルキータン報道官は、この映像は容認できないと述べ、「ベングビール氏の行動と映像の公開は、バルグーティ受刑者の尊厳に対する攻撃に当たる」と付け加えた。
60代のバルグーティ受刑者は、2004年に殺人罪で終身刑を言い渡され、イスラエルの刑務所で服役している。
イスラエルからテロリストとみなされているバルグーティ受刑者は、パレスチナの人気指導者に関する世論調査でしばしば上位にランクインしており、南アフリカで反アパルトヘイト(人種隔離政策)運動に尽力したネルソン・マンデラ元大統領になぞらえ、「パレスチナのマンデラ」と支持者に呼ばれることもある。
アルキータン氏は、「国際法は、すべての被拘禁者を人道的に、尊厳を持って扱い、人権を尊重し保護することを義務付けている」と指摘。
ベングビール氏の行動は「パレスチナ人被拘禁者に対する暴力を助長し」、イスラエルの刑務所における人権侵害を助長する可能性があると警告した。(c)AFP