ネタニヤフ氏、マクロン氏を非難「反ユダヤ主義の火に油」 対立激化
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【8月20日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は19日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が「反ユダヤ主義」を扇動していると非難した。フランスがパレスチナを国家承認する方針を示したことで、両国は激しく対立している。
これに対し仏大統領府(エリゼ宮)は、ネタニヤフ氏の主張は「卑劣」かつ「誤り」だと反論。
「今こそ真剣さを示し責任を果たすべき時であり、ごまかしや操作に走るべき時ではない」と付け加えた。
AFPが確認したネタニヤフ氏からマクロン氏宛ての書簡には、マクロン氏が先月、パレスチナを国家承認する方針を示したことを受けて、フランス国内で反ユダヤ主義が「急増」していると記されていた。
ネタニヤフ氏は書簡で、「パレスチナ国家樹立を求めるあなたの呼び掛けは、反ユダヤ主義の火に油を注ぐものだ。これは外交ではなく、宥和(ゆうわ)政策だ。イスラム組織ハマスのテロに褒美を与え、ハマスの人質解放を拒否する姿勢を強め、フランスのユダヤ人を脅かす者たちを勇気づけ、今やあなたの街にはびこっているユダヤ人憎悪を助長するものだ」と述べた。
ネタニヤフ氏は19日早朝、フランスと同じくパレスチナを国家承認する方針を示したオーストラリアも非難。
ネタニヤフ氏はX(旧ツイッター)の首相府公式アカウントで、オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相を「イスラエルを裏切り、オーストラリアのユダヤ人を見捨てた弱い政治家」と呼んだ。(c)AFP