【8月15日 AFP】米移民・税関執行局(ICE)の捜査から逃げていたとみられる男性が14日、高速道路上でひかれて死亡した。警察当局が発表した。

米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のモンロビア市当局によると、ホームセンター大手ホーム・デポの店舗でICE職員の活動が報告され、警察に通報があったという。

同市のディラン・フェイク市政担当官はメディアに対し、強制捜査中に男性1人が店舗駐車場から逃げ出し、ラッシュアワーで混雑した高速道路に飛び出したと明かした。この店舗は、仕事を探すために日雇い労働者が多く集まる場所だという。

カリフォルニア・ハイウエーパトロール(CHP)の報道官によると、男性(40)は病院に搬送されたものの、負傷が原因で死亡した。

モンロビア市もCHPも男性の身元についての詳細は確認できていない。また、フェイク氏は、「ICEからの連絡や情報を受け取っていない」と述べている。

ドナルド・トランプ米大統領が選挙公約として掲げた史上最大となる移民の強制送還を実行するため、ICEと税関・国境警備局(CBP)の覆面をした武装捜査官は、今年初めからロサンゼルス周辺で強制捜査を開始している。

捜査は不法移民が仕事を探すホームセンターや洗車場などを対象に行われており、多文化都市であるロサンゼルスで激しい怒りを引き起こした。抗議活動では一部が暴徒化したものの、連邦政府は兵士を大量投入して対応した。

7月には連邦地裁判事が、人種や言語、職場だけでは十分な理由にならないと、ロサンゼルスでの不法移民と疑われる人々を対象としたIECの「巡回パトロール」の停止を命じている。(c)AFP