【8月15日 AFP】南太平洋の島国ソロモン諸島は、太平洋諸島フォーラム(PIF)首脳会議に域外パートナーを招待しない方針を正当化し、中国の干渉を受けての措置で、PIFの分裂を招くとの主張を一蹴した。

ソロモンのジャーマイア・マネレ首相は、同国の首都ホニアラで来月開催するPIF首脳会議に、参加するのが恒例となっている中国、米国、台湾などの域外パートナーを招待しないと表明した。

中国はソロモンを南太平洋における最も緊密なパートナーの一つと位置付けており、2022年には秘密裏に安全保障協定を締結した。

中国は、台湾をPIF首脳会議から排除しようと水面下で動いていたと非難されている。

14日にフィジーで開かれた首脳会議の議題について協議するための外相会合で、ソロモンのピーター・シャネル・アゴバカ外相は、同国は中国の干渉を受けていないと主張した。

アゴバカ氏はAFPに対し、「われわれのの焦点は中国でも台湾でもない。太平洋地域だ」と語った。

アゴバカ外相は不満を表明し、域外パートナーを招待しないことにしたのは、PIF事務局が域外パートナーについて合意に至っていないせいだと主張。PIFは「混乱状態」にあると付け加えた。

これに先立ちPIF加盟国ニュージーランドのウィンストン・ピーターズ外相は、「部外者」の干渉によってPIFが分裂する恐れがあると警告。中国を名指しこそしなかったが、この問題は外相会合で取り上げられるだろうと述べていた。

ピーターズ氏はその後、アゴバカ氏の発言は「理解し難い」と述べた。

同氏は、「われわれは今、他国などからの支援を切実に必要としており、それを得ようと努力している。そんな時に『あなた方(支援国)と会うことに興味がない』というメッセージを送ったらどうなるだろうか」と述べた。

中国当局は、水面下で動いていたとの非難を「誤情報」だと一蹴した。(c)AFP