乗客がしがみついたまま高速列車出発 緊急停車 オーストリア
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【8月11日 AFP】オーストリア連邦鉄道は10日、乗り遅れた男性が外側にしがみついたまま高速列車が移動していたことを明らかにした。男性は無事に生還したという。報道によると、男性は喫煙中に列車が出発したため、とっさの行動だったという。
鉄道会社のスポークスマン、ヘルベルト・ホーファー氏がAFPに語ったところによると、男性は9日夜、オーストリアの首都ウィーン西部のザンクト・ペルテンで出発した列車の外側にしがみつき、その後、列車が緊急停止して救出された。
ホーファー氏は「無責任な行為であり、こうしたことはたいてい誰かが命を落とす結果になる」と指摘し、「自分だけでなく、もし列車の下に入り込めば救助隊や警察、消防隊も危険にさらされる」と述べた。
スイスのチューリヒからウィーンへ向かう高速列車は、ザンクト・ペルテンを定刻通りに出発したが、ウィーンには7分遅れで到着した。
オーストリアのタブロイド紙「ホイテ」は、乗客の証言として、列車がザンクト・ペルテンを出発した後、男性が車両間の隙間に飛び込み、窓を叩いて車内の注意を引こうとしたと報じた。その結果、車掌が非常ブレーキを作動させ、男性は救出されたという。
現場を目撃した乗客の一人は「車掌は非常に厳しく男性を叱責した」と語った。
男性は24歳のアルジェリア人で、列車がウィーンのマイドリング駅に到着した後、警察に引き渡された。
1月にもドイツの高速列車で、男性が同様にしがみついたまま約32キロ走行した事件があり、これもたばこを吸い終える前に列車が出発したことがきっかけだった。(c)AFP