【8月7日 AFP】2023年4月から政府軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の内戦が続くスーダンで、政府軍が西部ダルフール地方にあるRSF支配下の空港に着陸しようとしたコロンビア人傭兵(ようへい)を乗せたアラブ首長国連邦(UAE)機を撃墜し、少なくとも40人を殺害した。政府軍寄りの国営テレビが6日、報じた。

匿名を条件にAFPの取材に応じた政府軍関係者によると、UAE機は南ダルフール州の州都ニャラの空港で「爆撃され、完全に破壊された」という。

同空港は最近、政府軍に繰り返し空爆されている。

RSFとUAEからのコメントは現時点で得られていない。

コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は、今回の攻撃で死亡したコロンビア人の人数を確認中だと述べ、「遺体を送還できるかどうか検討する」とX(旧ツイッター)に投稿した。

国営テレビによると、UAE機はダルフール地方のほぼ全域を掌握するRSFを支援するため、外国人傭兵数十人を乗せ、軍装備品を積んでペルシャ湾岸地域の空軍基地を離陸した。

アブドルファタハ・ブルハン統治評議会議長率いる政府軍は長年、UAEがニャラ空港経由でRSFに無人機を含む最新兵器を供給していると非難してきた。

国連専門家や米政府関係者、国際機関からも同様の報告が多数あるにもかかわらず、UAEは否定している。

米エール大学人道研究室が公開した衛星写真には、ニャラ空港に配備された複数の中国製長距離無人機が写っている。

コロンビア人傭兵の多くは元兵士や元ゲリラで、他の紛争にも参戦している。以前もUAEに雇われ、イエメンやペルシャ湾岸地域での軍事作戦に参加していた。

ペトロ氏は6日のX投稿で、傭兵活動を「人を人殺しの商品と化す取引」と呼び、禁止する構えを見せた。

3年目に突入しているスーダン内戦では数万人が死亡、1300万人が避難を余儀なくされ、同国は世界最悪の飢餓と強制移住の危機に陥っている。(c)AFP