【8月6日 AFP】米国は6日、ブラジル製品の多くに対して関税を引き上げた。ドナルド・トランプ米大統領は、ジャイル・ボルソナロ前大統領がクーデターを企てたとして起訴されたことを「魔女狩り」だと主張し、ブラジルに対し厳しい関税措置を講じる方針を示していた。

今回の措置により、多くのブラジル製品に対する関税は10%から最大50%に引き上げられる。ただし、オレンジジュースや民間航空機など、一部品目には広範な免除措置が適用される見通しで、影響は一定程度抑えられるとみられる。

ブラジルのジェラルド・アルクミン副大統領はこれに先立ち、メディアに対し、新たな関税は同国の対米輸出の約36%に適用されるとの見方を示していた。

先週、トランプ政権は関税発動を命じる大統領令を発表し、ボルソナロ氏に対する「不当な刑事訴追」を非難。ブラジル政府の最近の政策や措置は、米国の経済、安全保障、外交政策に対する脅威だと強調した。

ボルソナロ氏は、2022年の大統領選でルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ現大統領に敗れた後も、権力にとどまろうと画策したとして起訴され、現在裁判にかけられている。(c)AFP