■「神と政府」

1200人が死亡、250人以上が人質となった2023年10月7日のハマスによる攻撃への報復として始まったイスラエルの攻撃で、ガザの大部分は破壊された。

ハマスが支配するガザの保健当局によると、それ以来6万人以上のパレスチナ人が殺害されている。国際NGOは、イスラエルが民間人を強制的に移住させ、戦争犯罪を犯していると非難している。中にはジェノサイド(集団殺害)を行っていると批判する者もいるが、イスラエルは強く否定している。

ベンヤミン・ネタニヤフ政権の公式方針は、ガザでの軍事作戦はハマスを壊滅させ、イスラエル人人質を救出するために開始したというもので、入植地の再建を目的としているわけではない。

だが、入植希望者たちは、与党連合の強硬派と協議を重ねており、ガザ再占領は国際法違法とされているにもかかわらず、政治的な機会が来ると信じている。

極右のベツァレル・スモトリッチ財務相は今週、グシュカティフ博物館での演説で、「(ガザ再入植が)かつてないほど近づいている。これは現実的な作業計画だ」と宣言し、入植希望者たちをさらに勇気づけた。

スモトリッチ氏は、「私たちはガザをあるアラブ人から別のアラブ人に引き渡すために、これらすべてを犠牲にしたわけではない。ガザはイスラエルの地の不可分の一部だ」と主張。

「私はグシュカティフに戻るつもりはない。それでは小さ過ぎる。(入植地を)もっと大きくする必要がある。ガザの現状を見るに、私たちはもう少し大きなことを考えてもいい」と続けた。

デモ参加者たちも、スモトリッチ氏と同意見だ。

イスラエル占領下のヨルダン川西岸にある入植地からガザ帰還運動を支持するためにやって来たシャロン・エモウナさん(58)は、「私は神と政府を信じている」「私は支持を示すためにここに来ただけだ。イスラエルの地はユダヤ人に約束されており、われわれにはそこに定住する権利があるということを訴えるために」と主張。

もしガザにとどまりたいパレスチナ人がいるのであれば、イスラエル人入植者と共に暮らすことで恩恵を受けられるだろうと付け加えた。

だが30日、夏の太陽に照らされる乾いた大地を横切る、ガザへの最後の道のりはイスラエル兵に遮られた。

デモ参加者は次々とガザ境界近くに到着した。そこからは戦闘で破壊されたパレスチナ人の家々の終末的なシルエットを垣間見ることができた。おそらく彼らの目には、再び故郷となることを願う場所も見えたのだろう。(c)AFP