【7月31日 AFP】フランスの名門大学、リール政治学院は30日、内相が「憎悪に満ちている」と呼んだソーシャルメディア投稿を理由に、パレスチナ自治区ガザ地区出身の女性の入学許可を取り消したと発表した。

ソーシャルメディアに公開されたスクリーンショットは、女性がユダヤ人殺害を呼び掛けるメッセージをリポストしていたことを示している。

リール政治学院によると、女性は在エルサレム・フランス領事館の推薦を受け、同大学への入学をオファーされた。

リール政治学院はX(旧ツイッター)への投稿で、教育省および地方当局と協議した結果、「この女性の当大学への入学予定を取り消すことを決定した」と説明。

女性の投稿の一部は「あらゆる形態の人種差別、反ユダヤ主義、差別、そしてあらゆる集団に対する憎悪煽動(せんどう)にも反対するリール政治学院の価値観と真っ向から反している」と付け加えた。

女性名義のアカウントは閉鎖された。

リール政治学院によると、女性はフランス外交官の勧めを受け、恒久的な住居を探す間、当初は同大学の学長の自宅に滞在していた。

フランスの閣僚らは女性の投稿に怒りを表明した。

ジャンノエル・バロ外相は「フランスに、反ユダヤ主義的な発言をするガザの学生の居場所はない」と述べ、「関係省庁の担当部局による調査は明らかに機能していなかった」として内部調査を命じたと付け加えた。

ブリュノ・ルタイヨー内相は、この「憎悪に満ちた」アカウントの閉鎖を要求し、地方当局に法的措置を取るよう命じたと述べた。

ルタイヨー内相はXに、「わが国には、(イスラム組織)ハマスのプロパガンダを行う者の居場所はない」と述べた。(c)AFP