【7月30日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は29日、性的搾取目的の人身取引などの罪で起訴された米富豪、故ジェフリー・エプスタイン元被告(勾留中に自殺)との仲たがいについて、従業員を引き抜かれたことが原因だと説明した。引き抜かれた中には、アンドルー英王子の児童買春疑惑の中心人物だった女性も含まれていたという。

ホワイトハウスは以前、トランプ氏は20年前にエプスタイン元被告を「変質者」として、プライベートクラブ「マールアラーゴ」から追放したと発表した。一方、米メディアは両者がフロリダ州の不動産取引をめぐって疎遠になったと報じている。

英スコットランドから帰国する際の機内で記者団に対し、トランプ氏はエプスタイン元被告との仲たがいについて、これまでで最も詳細に説明した。

トランプ氏は、「人々が(マールアラーゴの)スパから連れ出され、彼に雇われた。つまりいなくなった」「その件について彼に問いただした時、私はこう言った。『いいか、うちの従業員を引き抜くのはやめてくれ』」「それから間もなく、またやられた。だから私は『出て行け』と言ったんだ」と述べた。

トランプ氏はまた、長年の友人であるエプスタイン元被告に引き抜かれた従業員の一人が、バージニア・ジュフリーさんだったことも認めた。

ジュフリーさんは17歳の時に性的暴行を受けたとして、エプスタイン元被告の友人であるアンドルー王子を相手取り民事訴訟を起こしていた。

ジュフリーさんは、故エプスタイン元被告に性奴隷として扱われたと告発したが、4月にオーストラリアの自宅で自殺した。

トランプ氏はジュフリーさんについて、「彼女は(マールアラーゴの)スパで働いていたと思う」「従業員の一人だったと思う。彼女は彼(エプスタイン元被告)に盗まれた」と述べた。(c)AFP