「ボーイズ2プラネット」に出演したキム・ゴヌ(左)とカン・ウジン=Mnet提供
「ボーイズ2プラネット」に出演したキム・ゴヌ(左)とカン・ウジン=Mnet提供

【07月30日 KOREA WAVE】韓国の人気オーディション番組「ボーイズ2プラネット」(Mnet)が視聴者に対して“欺瞞”とも取れる行為に及んだとして、批判の声が高まっている。番組に「個人練習生」として出演したキム・ゴヌとカン・ウジンが、実は番組の放送局Mnetの親会社CJ ENM傘下のレーベル「WAKEONE」の所属練習生だったことが明らかになった。

「ボーイズ2プラネット」は2025年7月17日に初回放送がスタート。ビジュアルで注目されたキム・ゴヌとカン・ウジンは「どこの事務所にも属さない個人練習生」として登場した。しかし、放送直後から彼らが実はWAKEONEの練習生であるとの情報が、オンラインコミュニティ上で拡散された。

WAKEONE側は7月21日、公式コメントを発表し、「キム・ゴヌとカン・ウジンは現在、当社に所属する練習生」と認めたうえで、キム・ゴヌについては「契約前に番組への応募と審査が進んでおり、個人としての出演準備が整っていたため、既存のチームとの合流が難しかった」、カン・ウジンについては「シンガーソングライター志望として育成していたが、アイドルトレーニングの経験はなく、音楽的な方向性も異なっていたため、個人として出演するのが適切と判断した」と、それぞれ説明した。

だが、こうした弁明は視聴者の疑念を払拭するには至らなかった。番組の親会社であるCJ ENMと、出演者が所属するレーベルが同じ系列という関係性の中で、「個人」として出演させたこと自体が、番組の公正性に疑問を抱かせる要因となった。

「契約時期が浅い」や「音楽性の違い」といった理由は、もし他の事務所の練習生であれば認められなかった可能性が高い。つまり、グループ内の事情というよりも、系列会社内で便宜的に扱ったという印象が拭えない。

こうした構図は、あたかも完全無所属の練習生が努力で這い上がる“成り上がりストーリー”に水を差すもので、番組全体への信頼性を損なう重大な問題といえる。

WAKEONEは「今後、より慎重で、責任ある姿勢で、アーティストとファンの信頼を守っていくよう努力する」と謝罪した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News