仏首相ら、米EU関税合意を「屈服」 と非難
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【7月29日 AFP】フランスのフランソワ・バイル首相は28日、米国と欧州連合(EU)の関税合意について、「暗黒の日」であり「屈服」に等しいと非難した。フランスの他の政治家もこの合意を激しく批判した。
バイル氏はX(旧ツイッター)で「自由な人々の同盟が、自らの価値観を肯定し、利益を守るために結束しているにもかかわらず、屈服に頼るとは暗黒の日だ」と述べた。
ドナルド・トランプ米大統領と欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は27日、EUから米国への輸出に対する関税率を15%とすることで合意した。
エマニュエル・マクロン仏大統領は28日、この重大な合意にすぐには反応しなかったが、合意はフランス政界の幅広い層から批判を浴びた。
欧州とアジアの株式市場は、合意によって潜在的に有害な貿易戦争を回避できるという期待から上昇したが、フランスの多くの政治家は納得していない。
極右政党「国民連合」のジョルダン・バルデラ党首はXに、「ウルズラ・フォン・デア・ライエン氏はきのう、欧州の商業的降伏を受け入れた。これはわが国の輸出業者、農家、そして産業経営者の不利益となる」と記した。
同党のマリーヌ・ルペン前党首も27日、この合意を「政治的、経済的、そして道徳的な大失態」だと批判していた。
マクロン氏の議会における盟友である、国民議会(下院)欧州問題委員会のピエールアレクサンドル・アングラード委員長も、「これは欧州委員会の敗北だ。欧州の利益を適切に守るために必要な力関係を構築できなかった」と批判。
この合意は競争相手に対する「弱さの表れ」であり、「われわれは状況を逆転させるために闘わなければならない」と続けた。
バイル氏率いる中道政党「民主運動」のフィリップ・ラトンブ議員もXで、この合意について「深く遺憾に思う」と述べた。「確かに貿易戦争は回避できるが、これは有責的な従属であり、われわれの未来を抵当に入れ、そしてわれわれの主権の多くの分野を犠牲にするものだ。トランプ氏以外にとっては、悪い合意だ」と批判した。
社会党は27日、EUが米国の「従属国」とみなされているようだと批判。極左政党「不屈のフランス」のジャンリュック・メランション氏も同日、フランスの立場は「(米)帝国への不服従と非同盟」だと述べた。(c)AFP