米国がガザ停戦交渉から撤退、イスラエルとともにハマスを非難
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【7月25日 AFP】米国は24日、イスラエルと足並みをそろえてガザ停戦交渉から交渉団を引き揚げた。スティーブ・ウィトコフ米国特使は、合意に至らなかった責任をイスラム組織ハマスに負わせ、政府は「代替案を検討する」と述べた。
カタールでは、仲介役がイスラエル側とハマス側の代表団の間を2週間以上行き来し、停戦と約2年にわたる戦闘を経てのイスラエル人の人質解放に向けた間接交渉で、突破口を見いだそうとしている。
ウィトコフ特使は、ハマスが「誠意を持って行動していない」と非難し、米国は交渉団を撤退させると述べた。
ハマスの回答は「ガザでの停戦に達したいという願望の欠如を明確に示している」とSNSに投稿したウィトコフ氏は、米国側は「人質を帰国させ、ガザの人々のためにより安定した環境をつくるための代替案を検討する」と付け加えた。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ドーハから交渉担当者を呼び戻したものの、政府は依然として停戦を求めていると述べており、ハマスが合意を妨げていると非難した。ハマスが新たな停戦提案に対する回答を仲介者に提出した後、ネタニヤフ首相の事務所は交渉担当者が協議のために戻ると発表している。
停戦交渉に詳しいパレスチナ筋によると、ハマスの回答には援助物資の搬入に関する条項の修正提案、イスラエル軍が撤退すべき地域の地図、そして戦争の恒久的な終結を保証が含まれていたという。
戦闘の影響で深刻な人道危機が発生して、「集団飢餓」が広がっているとの警告も出るなど、パレスチナ自治区ガザ地区に住む200万人以上のパレスチナ人の窮状には懸念が高まっている。(c)AFP