【7月21日 AFP】第27回参議院選挙が20日に投開票され、与党の議席が過半数を割り込むことが確実になり、石破茂首相(69)の今後は不透明なものになった。

1955年から政権を握ってきた自民党、そして連立を組む公明党は今回の選挙で50議席の獲得を必要としていたが、NHKは3議席届かなかったと報じた。

有権者はインフレに対する怒りから他党に目を向け、特に「日本人ファースト」を掲げる参政党が、米国のドナルド・トランプ大統領の政策をほうふつとさせる「反グローバリズム」を掲げ、大きく躍進した。

石破首相の連立政権は、昨年10月の衆議院選挙でも過半数に届かなかった。

自称「政策オタク」の石破首相は、昨年9月に5度目の挑戦にして自民党総裁に選ばれた際、安定した手腕が期待されたが、この日は自身の今後については口を閉ざした。

石破氏はNHKに対し、「厳しい情勢であり、謙虚に真摯(しんし)に受け止めなければならない」とし、進退については「軽々なことは申し上げられない」とだけ答えた。

「この時点で最終的な結果を見るまでどうにもなりませんが、責任というものをきちんと果たすということは、よく自覚をしたいと思っています」と石破氏は続けた。

仮に辞任となれば、衆参両院で野党からの支持が必要とされ、2000年以降では11人目となる自民党の首相に誰が台頭するかは不明となっている。(c)AFP