中国系スパイグループ「UNC3886」、シンガポールにサイバー攻撃
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【7月19日 AFP】シンガポールのK・シャンムガム内相兼国家安全保障調整相は、同国の重要インフラが「深刻な」サイバー攻撃を受けていると明らかにした。この攻撃は、専門家に中国とのつながりを指摘されている高度な組織によるものだという。
シャンムガム氏は18日夜遅く、この攻撃はAPT攻撃(持続的標的型攻撃)と呼ばれる高度なサイバー攻撃の一形態であり、シンガポールに深刻な脅威もたらし、国家安全保障を損なう可能性があると警告。
「これは深刻であり、現在も継続中だ。攻撃元はUNC3886だと特定されている」と続けた。
シャンムガム氏はUNC3886のスポンサーを明らかにしなかった。だがUNC3886は、グーグル傘下のサイバーセキュリティー企業マンディアントによって、世界的な攻撃に関与する中国系サイバースパイグループだと特定されている。
「今まさに、UNC3886はわが国の重要インフラを攻撃している」とシャンムガム氏は述べ、シンガポールサイバーセキュリティー庁(CSA)と関係当局が対応に当たっていると付け加えた。
シャンムガム氏は、APT攻撃は高度に洗練され、豊富な資金を持つ攻撃者によって行われることが多く、機密情報を窃取し、医療、通信、水道、交通、電力といった重要なサービスを混乱させると説明。
「もし攻撃が成功すれば、スパイ活動ができるようになり、シンガポールとその国民に深刻な混乱をもたらす恐れがある」と警告した。(c)AFP