【8月7日 東方新報】「これからの3〜5年で、ヒューマノイドロボットの実用化はますますスピードを増すだろう」。

中国の杭州に拠点を置くヒューマノイド(人型ロボット)のメーカー・宇樹科技(Unitree Robotics)の創業者兼CEO、王興興(Wang Xingxing)氏は7月15日、中国国務院新聞弁公室が開催した「新たな旅路を進む挑戦者たち」と題した記者会見でこう語った。

この会見には、複数の民間企業の代表も出席し、メディアとの意見交換を行った。

近年、ヒューマノイドロボットは注目度が高い。王氏は「現在この分野はまだ初期段階にあり、もう少し時間が必要だが、これからの数年で利用は急速に進むだろう」と述べた。すでに、国内外の企業による出荷数は増加傾向にあり、サービス業、家庭、工場、災害救助といった現場での活用が進んでいる。

「本格的な普及にはまだ少し時間がかかる」と王氏は話し、「ヒューマノイドロボットの発展には、国際的な協力が欠かせない」と強調した。各国がそれぞれの強みを活かしながら技術を前に進めていくことには、大きな意味があるとし、「世界がともに利益を得られる未来は十分に実現可能だ」と述べた。

たとえば、中国には製造業やハードウェア開発に強みがあり、アメリカには充実したAIソフトウェアのエコシステムがある。王氏は「それぞれの国が力を合わせ、技術と製品をより良いものにしていくことが、よりよいサービスの提供につながる」と語った。

現在、中国は民間企業の成長を後押しする政策を次々と打ち出しており、それによって企業は新たな成長のチャンスを手にしている。これについて王氏は、「当社のロボット出荷数は昨年に比べて明らかに増えている。業界全体としても、今年上半期は非常に成長が速く、技術の進化も目に見えている」と述べた。

さらに王氏は、「好環境と支援策が整っていることで、民間企業は研究開発や生産に一層力を入れやすくなった。未来を見据えた新製品や新技術を開発するための意欲も高まっている」と、民間経済の成長に自信を見せた。(c)東方新報/AFPBB News