【7月17日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領(共和党)は16日、遅延に見舞われているカリフォルニア州の高速鉄道プロジェクトへの連邦政府資金数十億ドル規模の支出を撤回すると発表した。

トランプ氏は以前、5年前に開始されたロサンゼルスとサンフランシスコを結ぶ高速鉄道プロジェクトに反対を表明していた。

トランプ氏は、政敵であるカリフォルニア州ギャビン・ニューサム知事(民主党)の名前をもじり、「このニュースカムのスカム(詐欺)には今後、連邦政府資金は1セントたりとも使われない」とソーシャルメディアに投稿。

「これはよく検討されていない不必要なプロジェクトで、血税の完全な無駄遣いだ」と続けた。

2008年に立ち上げられたこのプロジェクトは、度重なる遅延と予算超過に見舞われている。

トランプ氏は第1次政権時にもこのプロジェクトへの連邦政府資金の支出を中止したが、カリフォルニア州が裁判で異議を申し立てたことで、執行を停止された。2020年大統領選で選出されたジョー・バイデン前大統領(民主党)が、この支出を再開していた。

6月に連邦鉄道局(FRA)の報告書で、第1区間が2033年の期限までに完成しないと結論付けられたことを受け、トランプ政権はプロジェクトへの40億ドル(約5940億円)の支出を撤回すると警告した。

ショーン・ダフィー運輸長官はソーシャルメディアへの投稿で、「ニューサム知事とカリフォルニア州高速鉄道の無駄遣いは、州政府の無能さ、ひいては腐敗を浮き彫りにしている」と批判した。

さらに、プロジェクトの費用は330億ドル(約4兆9000億円)から1350億ドル(約20兆円)にまで膨れ上がり、「完成の見通しも立たない」と指摘。

「だからこそきょう、このどこにも行けない鉄道への連邦政府資金支出を打ち切る」と述べた。

これに対しニューサム氏はソーシャルメディアで、最近の空の安全をめぐってダフィー氏を批判。「飛行機を飛ばし続けることさえできないようなやつの助言を聞くつもりはない」と述べた。

たとえカリフォルニア州が再び法廷で争ったとしても、連邦資金の打ち切りはプロジェクトへの深刻な打撃となり、新たな遅延はまず避けられない見通しだ。(c)AFP