イスラエル人入植者、ヨルダン川西岸でパレスチナ人を撲殺 自治政府
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【7月12日 AFP】イスラエルが占領するパレスチナ自治区ヨルダン川西岸で11日、パレスチナ人男性(23)がイスラエル人入植者に撲殺された。パレスチナ自治政府保健省が明らかにした。ヨルダン川西岸では、入植者による暴力行為が激化している。
イスラエル軍は声明で、シンジル村付近で11日にイスラエル人民間人に対する投石が行われ、2人が軽傷を負った後、パレスチナ人とイスラエル人の間で衝突が発生したと述べた。
「激しい衝突では、パレスチナ人の財産の破壊、放火、殴り合い、投石が含まれていた」と述べ、本件の調査を進めていると付け加えた。
パレスチナ自治政府保健省のアナス・アブ・エル・エズ報道官はAFPに対し、サイフ・アッディーン・カミル・アブドゥル・カリム・ムサラトさん(23)が「本日午後、ラマラの北にある町シンジルで入植者から全身を激しく殴打され、死亡した」と述べた。
ラマラから送られてきたAFPの映像には、パレスチナの旗に包まれたムサラトさんの遺体が、約100人の弔問客に囲まれて街路を運ばれる場面が映っている。
近隣の村の住民は「この若者は負傷したが、4時間もそのまま放置された。イスラエル軍は私たちが近づくのを阻止し、搬送も許可しなかった」「ようやくたどり着いた時、彼は息を引き取る寸前だった」と語った。
イスラエル軍は、軍部隊、警察、国境警備隊が現場に派遣され、「暴動鎮圧手段」を用いて入植者とパレスチナ人の衝突を鎮圧したと述べた。(c)AFP