【7月10日 AFP】米連邦捜査局(FBI)は9日、FBI元長官のジェームズ・コミー氏と米中央情報局(CIA)元長官ジョン・ブレナン氏に対する刑事捜査を開始した。

米FOXニュースデジタルによると、この捜査はドナルド・トランプ氏が勝利した2016年の大統領選挙におけるロシアの介入に関連する「潜在的な不正行為」と、議会に対する虚偽の陳述の疑いに関するものだという。

トランプ米大統領は同日、コミー氏とブレナン氏を「不正直」と非難。記者団から捜査開始について問われると「きょう読んだこと以外は何も知らない」としつつ、「彼らは非常に不誠実な人々だと思う」「彼らは極めて腐敗していると思うし、その代償を払うべきかもしれない」と述べた。

トランプ氏が任命したCIAのジョン・ラトクリフ長官が、潜在的な訴追のために「ブレナン氏の不正行為の証拠」を、こちらもトランプ氏から任命されたFBIのカシュ・パテル長官に送付したと、米FOXニュースデジタルは司法筋の話として報じている。

コミー氏とブレナン氏は、バラク・オバマ元大統領からそれぞれ長官に任命されており、トランプ氏とは第一次政権時代から対立関係にあった。

トランプ氏は2017年にコミー氏をFBI長官から解任。当時のコミー氏は、トランプ氏とヒラリー・クリントン氏が争った大2016年の大統領選挙で、トランプ陣営のメンバーが投票に影響を与えるためにロシア政府と共謀したかどうかを捜査していた。(c)AFP