【7月2日 AFP】共和党主導の米上院は1日、ドナルド・トランプ大統領が看板政策に掲げる大型減税を盛り込んだ法案「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」を僅差で可決した。同法案には、大幅な福祉削減と3兆ドル(約432兆円)に上る国家債務の増加に対する懸念が付きまとっている。

上院では、過去最長の24時間に及ぶ「投票マラソン」で民主党が数多くの修正案を提出する中、共和党指導部は支持の取りまとめに苦慮した。しかし、ジョン・チューン院内総務は態度を決めかねていた穏健派を説得し、賛成50、反対50の同数となった票決で、JD・バンス副大統領が決定票を投じ、法案は可決された。

今後、法案は下院に送られる。下院では、民主党が結束して反対するほか、財政を圧迫するコストや、貧困層向けの医療・食料援助の削減に難色を示す共和党議員も複数いるとみられる。

この法案は、トランプ前政権時代の減税を延長する内容で、総額4.5兆ドル(約648兆円)に上る一方、その財源としては主に低所得者向け医療保険「メディケイド」や連邦の食料支援制度などを対象に、1.2兆ドル(173兆円)規模の歳出削減を盛り込んでいる。

医療費の削減により、推定で約1200万人の低所得者や障害者が保険を失う可能性がある。

このパッケージではまた、グリーンエネルギー向けの税控除数十億ドル分を撤廃し、国境警備とトランプ氏の大量移民送還計画に3500億ドル(約50兆円)を投入する。

大統領は、この法案を数日以内に下院で可決させ、7月4日の独立記念日までに署名・成立させる方針を示した。

「この法案は通る。そしてわれわれは大いに満足することになるだろう」と、トランプ氏は採決前に記者団に語った。(c)AFP