イスラエル最大野党党首、ガザ紛争の終結要求「国益にならない」
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【7月1日 AFP】イスラエルの最大野党で中道のイェシュアティドを率いるヤイル・ラピド党首は6月30日、1年8か月以上続くパレスチナ自治区ガザ地区での紛争の終結を強く求めた。
先週、イランとの紛争が停戦で迅速に終結したことを受け、ドナルド・トランプ米大統領ら外国首脳や、ナフタリ・ベネット元首相らは、ベンヤミン・ネタニヤフ首相に対し、イスラム組織ハマスとの戦闘においても同様の出口を見つけるよう圧力をかけている。
ラピド氏はイェシュアティド議員団との会合で、「ガザでの戦争継続は、もはやイスラエルの国益にならない。安全保障、政治、経済の面で損害を出すだけだ」と述べた。
「これは軍の立場でもある」「エヤル・ザミール参謀総長はきのう閣議に出席し、政治レベルで次の目標を決定する必要があると述べた。この発言の意味は、軍はガザでもはや目標を持っていないということだ」と付け加えた。
ガザ紛争は、2023年10月7日にハマスがイスラエルに対し前例のない越境攻撃を仕掛けたことをきっかけに始まった。イスラエルの公式統計に基づくAFPの集計によると、この攻撃により1219人が死亡。その大半は民間人だった。
イスラエルはハマスを壊滅させると表明しているが、1年半以上にわたる軍事作戦でも実現できず、ハマスは依然としてガザにとどまっている。
ラピド氏は「ガザに代替政権が樹立されない限り、ハマスは排除されないだろう」との認識を示し、エジプトなどのアラブ諸国の支援を求めることを示唆した。
イランとの停戦合意が成立した翌日の6月25日、公共放送KANが発表した世論調査では、回答者の約3分の2がガザ紛争の終結を望んでいることが示された。(c)AFP