【6月29日 AFP】米国のドナルド・トランプ大統領は28日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に対する汚職裁判の継続を、米国は「容認しない」と述べた。

トランプ氏は、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「米国は毎年数十億ドルを費やし、他のどの国よりもはるかに多くの資金を使ってイスラエルを保護し支援している。われわれはこれを容認しない」との考えを示した。

イスラエルの裁判所は前日、ネタニヤフ氏による汚職裁判での証言延期の要請を、十分な正当性がないとして退けた。

ネタニヤフ氏は、国内2メディアに対して便宜を図って好意的な報道を求めたとされるほか、サラ夫人とともに政治的な見返りとして高級品を受け取ったとされている。

ネタニヤフ氏の弁護人は、イスラエルとイランの12日間の戦争を受け、同氏は「安全保障問題」に集中する必要があるとして、今後2週間の公判から免除するよう裁判所に求めていた。

トランプ氏は25日、ネタニヤフ氏の裁判を「魔女狩り」と表現。「直ちに中止されるべきだ。あるいは、偉大な英雄に恩赦が与えられるべきだ」と述べた。

さらに28日には、ネタニヤフ氏を「戦争の英雄」と称え、この訴訟がイランや、ガザを拠点とするパレスチナ武装組織ハマスとの交渉から首相を引き離すと主張。「この『正義』の茶番劇は、イランおよびハマスとの交渉を妨げるだろう」と述べた。(c)AFP