【6月26日 AFP】北朝鮮の国営メディアは26日、国内東海岸沿いの江原道で大規模な観光リゾートが落成したと報じた。カラフルなウォータースライダーや水泳プールも備えており、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の肝煎りのプロジェクトだという。

金氏は今週、同リゾートを視察。7月1日から国内観光客向けに開業予定で、将来的には外国人観光客の受け入れも視野に入れている。

アナリストによれば、金氏は北朝鮮のトップの座に就いてから観光産業の発展に強い関心を示しており、とりわけ、「元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区」の整備は重要なプロジェクトとされてきた。

北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)によると、金氏は24日、盛大な竣工(しゅんこう)式に出席。同リゾートの収容規模は約2万人で、政府は「世界水準の文化リゾート」とうたっている。

国営メディアが公開した写真には、ウオータースライダーから男性が飛び出す様子を、スーツ姿でプールサイドに座って眺めている金氏の姿が捉えられている。

金氏は「大いに満足した」と述べ、同リゾートの完成は「今年の最大の成功の一つ」と評価。「できるだけ短期間」で、さらに大規模な観光地を建設すると意気込みを語っている。

金氏には、妻の李雪主(リ・ソルジュ)氏と、後継者と目されている娘の主愛(ジュエ)さんも同行した。

韓国メディアは、北朝鮮が公開した写真に基づき、娘が着けていたのは「カルティエ」の腕時計とみられると報道。こうした高級品は、北朝鮮の核・ミサイル開発に対する国連制裁により、同国では禁輸品となっている。(c)AFP