【6月20日 AFP】中国の習近平国家主席は20日、同国を公式訪問したニュージーランドのクリストファー・ラクソン首相を歓迎し、中国とニュージーランドの間には「根本的な利害対立はない」と述べた。

ラクソン氏の中国訪問は、ニュージーランドの緊密なパートナーである南太平洋の島国クック諸島と中国との関係をめぐり、緊張が高まっている時期に行われた。

クック諸島は、旧宗主国ニュージーランドと、外交・防衛を委任する自由連合協定を結んでいる。

だが、クック諸島は2月、中国と深海採掘、地域協力、経済問題に関する一連の協定を締結し、ニュージーランドを怒らせた。

中国国営新華社通信によると、習氏は20日、ラクソン氏に対し、ニュージーランドとの関係は「長年にわたり、中国と西側先進国との関係の最前線に位置してきた」「中国とニュージーランドの間に歴史的な遺恨や根本的な利害対立はない」と述べた。

習氏は、両国は「科学技術の革新、気候変動対策、インフラ整備といった分野における協力の潜在力を活用すべきだ」「教育、文化、青少年交流、人的交流、地域交流を強化し、二国間関係の含意を豊かにすべきだ」とも主張。

「われわれは互いを尊重し、相違点は脇に置いて共通点を模索し、両国間の相違点や意見の相違を正しく認識して対処すべきだ」と呼び掛けた。(c)AFP