英政府、性的搾取集団「グルーミング・ギャング」被害者数千人に謝罪 加害者の民族・国籍を記録へ
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■「想像を絶する苦痛」
英国のグルーミング・ギャング問題は今年1月、米実業家のイーロン・マスク氏がX(旧ツイッター)で、国を挙げての調査を求める声にあらがう英政府を激しく非難したことで、国際的な注目を集めた。
ケイシー氏はグルーミング・ギャングについて、児童養護施設に入所している子どもや、学習障害や身体障害を持つ子どもなど、弱い立場にある青少年をしばしば標的とし、中には被害者のボーイフレンドを装って「愛と贈り物を惜しみなく与えていた」男もいたと指摘。
「その後、性的人身取引で子どもたちを他の男に売り渡し、薬物やアルコールを使って子どもたちを従順にさせ、しばしば暴力や強制に訴えて子どもたちを支配する」と説明した。
このモデルは「時代が変わっても大きく変化していないが、グルーミングのプロセスがオンラインで始まる可能性が高くなり、ホットスポットが公園から電子タバコ店や匿名でチェックインできるホテルへと移行している可能性がある」と付け加えた。
グルーミング・ギャングは、北部のロザラムやロッチデール、南部のオックスフォードやブリストルなど、イングランドの複数の町や都市で40年近く活動してきた。
クーパー氏は議会で、「現政府、そして歴代政府、そして皆さんを失望させた多くの公的機関を代表して、皆さんが被った想像を絶する苦痛と苦しみ、そして何十年にもわたってわが国の機関がこうした危害を防ぎ、皆さんの安全を守ることができなかったことに対し、改めて心からおわび申し上げる」と述べた。(c)AFP