【6月17日 AFP】ウガンダのヨウェリ・ムセベニ大統領は16日、民間人を軍事法廷で裁くことを可能にする新法に署名した。この法律は、来年の選挙を前に野党指導者らを標的にする手段として利用される可能性があると批判されている。

この新法は1月に最高裁が「民間人を軍事法廷で裁くのは違憲である」と判断したにもかかわらず成立した。軍事法廷で裁かれた野党指導者キザ・ベシジェ氏(69)がその一例だ。

ベシジェ氏は昨年11月、ケニアの首都ナイロビで武装した男たちに拉致され、数日後にウガンダの軍事法廷に引き出され、死刑の可能性を含む反逆罪で起訴された。その後、最高裁判決を受けて、裁判は一般の裁判所へ移された。

しかし新法では、「武器、弾薬、装備品の不法所持」などを含む「例外的な状況」において、民間人が軍事法の対象となることが規定されている。これはベシジェ氏が直面している起訴事由の一つである。

ベシジェ氏の弁護士はAFPに対し、新法「ベシジェ氏らの不法拘禁および裁判を容易にするためのものだ」と述べた。

ウガンダのもう一人の主要な野党指導者であるボビ・ワイン氏はAFPに対し、「野党のわれわれ全員がこの法律によって標的にされている」と語った。(c)AFP