【6月14日 AFP】イスラエルがイランを攻撃するタイミングは最高機密だったが、米首都ワシントンのピザ店の混雑状況を追跡する人々は、最初の爆弾が投下される前に何かが起きていると推測していた。

米国防総省(ペンタゴン)周辺のピザ店の動向を追跡するX(旧ツイッター)の人気アカウント「ベンタゴン・ピザ・レポート」は、イラン国営テレビが首都テヘランで大きな爆発音があったと初めて報じる約1時間前、米国防総省周辺のピザ店で注文が急増したと報じた。

ペンタゴン・ピザ・レポートは12日、「米東部標準時午後6時59分現在、国防総省周辺のほぼすべてのピザ店で、注文の急増が見られた」と投稿した。

同アカウントはその3時間後、国防総省近くのゲイバーの客足が「木曜日の夜としては異常に少ない」と指摘し、これは「ペンタゴンが忙しい夜」だったことを示しているとの見解を示した。

レストランや食のトレンドを扱うオンラインサイト「The Takeout」は今年、国防総省周辺のピザ店が忙しくなると軍事行動が起きるという「ペンタゴン・ピザメーター理論」は、科学的とはとても言えないが、「ネット民が勝手に作り上げたものではない」と指摘した。

2024年にイスラエルがイランをミサイル攻撃した際も、国防総省周辺のピザ店は平時よりもはるかに混雑したと同サイトは指摘し、「国防総省内にファストフード店はたくさんあるが、ピザ店はない」と付け加えた。

国防総省へのピザの配達量は、1989年12月の米軍によるパナマ侵攻直前も倍増、1991年の湾岸戦争での「砂漠の嵐作戦」前にも急増したとされる。

ドナルド・トランプ大統領は米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、イスラエルがイランの核開発計画を終わらせるために必要だと主張する爆撃作戦について、事前に十分に認識していたとして、「何が起こっているかは分かっている」と述べた。(c)AFP