イスラエル、ハマスが「ガザの苦しみを武器化」と非難 人道支援要員殺害受け
このニュースをシェア
【6月13日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区で人道支援物資の配給を行う「ガザ人道財団(GHF)」が、同財団の人道支援要員がガザでイスラム組織ハマスによる襲撃を受け、8人が殺害されたと発表したのを受け、イスラエルは12日、ハマスが「ガザの苦しみを武器として利用している」と非難した。
封鎖され、紛争で荒廃したガザにおける食料や生活必需品の配給は、ますます困難で危険なものとなり、深刻な飢餓危機をさらに悪化させている。
米国とイスラエルの支援を受けるGHFは、現地時間11日午後10時(日本時間12日午前4時)ごろ、GHFの人道支援要員を乗せてガザ南部ハンユニス近郊の配給拠点に向かっていたバスが、「ハマスによる残忍な攻撃を受けた」と発表。
「現時点で少なくとも8人の死亡と複数人の負傷を確認しており、チームメンバーの一部が人質に取られた可能性も懸念されている」と続けた。
イスラエル外務省は「ハマスはガザの苦しみを武器として利用している。食料を拒み、命の恩人を標的にし、ガザ住民を見捨てている」と非難した。
GHFの発表についてコメントを求められると、ハマスが運営するガザの「政府メディア局」は、GHFはイスラエル軍の「汚らわしい道具」であり、「民間人を死のわなに誘い込む」ために利用されていると主張。GHFの発表にはコメントしなかった。
ハマスが運営するガザの民間防衛当局によると、5月下旬にGHFが活動を開始して以来、パレスチナ人数十人がGHFの配給拠点に向かうところを殺害されている。
12日には、さらに21人が配給を待っていたところをイスラエル軍の攻撃で殺害されたという。(c)AFP