ガザでイスラエル兵4人死亡 作戦継続には数千人の増員必要
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【6月7日 AFP】イスラエル軍は6日、パレスチナ自治区ガザ地区で兵士4人が死亡したと発表し、攻勢を続けるにはさらに数千人の兵士が必要だと述べた。だが、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる連立政権は、超正統派ユダヤ教徒の徴兵をめぐり崩壊の危機にひんしている。一方、ガザの民間防衛当局は、イスラエル軍によるガザ地区全域への攻撃で同日38人が死亡したと報告した。
イスラエル軍のエフィー・デフリン報道官は、4人の兵士は「ハンユニスにあるテロ組織ハマスの施設内で作戦行動中」に死亡したと説明。
「午前6時頃、爆発装置が起爆し、建物の一部が崩壊した」と続け、他に5人の兵士が負傷し、うち1人は重傷だと付け加えた。
これにより、2023年10月下旬に地上作戦を開始して以来、ガザで死亡したイスラエル兵は429人となった。
ネタニヤフ政権の悩みの種となっている超正統派ユダヤ教徒の徴兵問題について記者に問われると、デフリン氏は「今必要なことであり、作戦上必要不可欠だ」と回答。
イスラエル軍は戦闘員6000人を含め兵士約1万人が不足しており、「今後の徴兵サイクルではさらに数万通の召集令状が出されるだろう」と付け加えた。
徴兵問題はネタニヤフ政権崩壊の危険があり、超正統派ユダヤ教徒を代表する宗教政党は、ネタニヤフ氏が超正統派ユダヤ教徒に対する兵役免除を法律で定めるという約束を果たさなければ、連立政権から離脱すると警告している。
一方で、戦時中の度重なる召集令によって予備役の家族がますます負担を強いられており、国民の多くは超正統派ユダヤ教徒の兵役免除に反対している。
4月、イスラエル軍の代表は議会委員会に対し、超正統派ユダヤ教徒に送った召集令状1万8000通のうち、肯定的な回答を得たのはわずか232通だったと述べた。(c)AFP