ディープフェイクの氾濫防げ テック企業が対策ツール開発に力
このニュースをシェア
■ 人間とAIの境界線を改めて確立
米半導体大手インテルなどは、生成AIで作成された音声や映像をリアルタイムで検出するツールの開発を進めている。
インテルの「FakeCatcher」は、顔の血流の変化を検知して、映像が本物か偽物かを判別する。一方、ピンドロップは音声を1秒ごとに分割し、人の声の特徴と照合する技術を開発した。
同社のバラサブラマニヤン氏は、AIによるコンテンツ検出ソフトの導入が今後、あらゆる企業で標準化されるだろうと述べた。また、「生成AIによって人とAIの境界は曖昧になっているが、その境界を再び明確にする技術を手がける企業は、数十億ドル規模の市場に急成長するはずだ」とも語っている。
今年1月には、中国の大手通信機器メーカー・栄耀(Honor)が、ディープフェイク検出機能を内蔵したスマートフォン「Magic7」を発売。英国のスタートアップ、サーフ・セキュリティーも昨年末、ディープフェイクを検出可能な企業向けウェブブラウザを発表した。
ニューヨーク州立大学バッファロー校のシーウェイ・リュウ教授(コンピューターサイエンス)は、「ディープフェイクはスパム(迷惑メール)のような存在になるだろう」とし、「将来的には、ディープフェイク検出アルゴリズムが、電子メールのスパムフィルターのような役割を果たすようになる」と予測している。
「だが、現時点ではそこまでには至っていない」(c)AFP/Thomas URBAIN