1~4月の中国社会物流総額は約2300兆円に到達
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【6月8日 東方新報】中国物流・調達連合会(CFLP)が3日に発表したデータによると、2024年1月から4月にかけて、中国の物流需要は回復基調を維持し、総需要は拡大を続けている。全国の社会物流総額は115.3兆元(約2305兆7463億円)に達し、前年同期比5.6%の増加となった。
複雑かつ厳しい国際環境の影響により外部からの衝撃が強まる中、4月単月の社会物流総額は前年同月比5.5%増となったが、前月からは1.4ポイント減少した。
構造的に見ると、生産と消費の需要が国内物流の回復力をしっかりと支えている。工業製品、事業所および個人向け物品の物流需要は引き続き安定した伸びを見せており、1~4月の工業製品物流総額は前年比5.7%増、事業所・個人向け物品物流総額は同5.9%増となった。
4月の工業製品物流総額は堅調に推移し、多くの産業や製品で物流需要が増加。41の主要業種のうち87.8%でプラス成長となった。工業全体の約4割を占める装備製造業の物流は前年同月比9.8%増と高い伸びを記録した。特に、新たな成長エンジンとしての役割が際立っており、高度技術製造に関連する物流需要は4月に前年比10%増と、工業製品全体の伸びを上回った。
消費関連の物流需要も引き続き潜在力を発揮している。4月には、消費財の買い替え促進政策が効果を見せ、ショート動画やライブコマースといった新業態の支援も相まって、個人消費に基づく物流需要が安定的に拡大した。スマート家電や住宅リフォームなどの買い替え関連商品が小売消費をけん引し、物流需要もそれに伴って増加している。また、オンライン商取引も活況で、1~4月の実物商品のネット小売総額は前年比5.8%増となった。
一方で、国際物流需要は米中貿易摩擦の影響を受け、輸入貨物の物流総額は引き続き減少傾向にあるものの、その下げ幅は縮小している。1~4月の輸入貨物物流総額は前年比4.1%減であった。
対外貿易と物流の安定を支えるため、多くの政策が連携して効果を発揮している。開放分野の拡大、「一帯一路(Belt and Road)」参加国との貿易協力の深化、多元的な貿易構造の促進などが進められている。
専門家の分析によると、今後の見通しとしては、「内需拡大」「消費促進」など複数の成長支援政策の持続的な推進により、製造業の高度化・スマート化が加速すると見られ、物流サービスもこれに対応して供給能力と効率のさらなる向上が求められるという。(c)東方新報/AFPBB News