ショーン・コムズ被告に17階バルコニーからぶら下げられた 新たな証言
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【6月5日 AFP】性的人身売買などで起訴されている米ラッパーでプロデューサーのショーン・コムズ被告について米ニューヨーク連邦刑事裁判所で行われている公判で4日、元恋人と友人関係にある女性が、コムズ被告に17階のバルコニーからぶら下げられ、その後、家具に投げ付けられて、心的外傷と打撲傷を負ったと証言した。
デザイナーのブライアナ・ボンゴランさんは、コムズ被告の元恋人カサンドラ・"キャシー"・ベンチュラさんの自宅アパートに泊まっていた際、コムズ被告がアパートに押し入り、バルコニーで捕らえられたと話した。ベンチュラさんも、コムズ被告から虐待を受けたと証言している。
ボンゴランさんはまた、コムズ被告がナイフをベンチュラさんに投げ付け、ベンチュラさんが投げ返したところも目撃したと述べた。
ボンゴランさんは検察官に対し、恐怖から警察には行かなかったと語り、コムズ被告の別名を使って「ただパフが怖かった」と話した。
さらに、この時の出来事をきっかけに心的外傷後ストレス障害や妄想性障害(パラノイア)、夜驚症を患い、「時々、悲鳴を上げて目を覚ます」と陪審員に語った。
3日の公判では、ホテルの警備員エディ・ガルシア氏が、防犯カメラの映像をもみ消そうとしたコムズ被告から10万ドル(約1400万円)が入った茶色の紙袋を受け取ったと証言した。
問題の映像には、コムズ被告がホテルでベンチュラさんを激しく蹴り、引きずる様子が捉えられており、法廷では、この衝撃的な映像が陪審員に何度も提示された。
ガルシア氏は、コムズ被告の右腕と称されるクリスティーナ・ホラーム氏が接触してきたが、当初は応じるのを拒否したと証言。
コムズ被告本人からも含め、何度も電話を受け、最終的に同意し、上司からも許可を得て防犯カメラの映像をコムズ側に売り、この上司も分け前を得たと話した。
ガルシア氏は、刑事免責を付与された上で証言台に立った。
先週は、元アシスタントが証言台に立ち、コムズ被告から受けた暴力行為を明かし、同被告がベンチュラさんを殴るのを何度も目撃したと話した。
現在55歳のコムズ被告は、性的人身売買と恐喝で有罪になった場合、終身刑を言い渡される可能性がある。
マンハッタンでの公判は夏まで続く見込み。(c)AFP