【6月4日 AFP】「最高モビリティーオフィサーを務めるアーノルド・シュワルツェネッガーからのお知らせです」──オーストリア・ウィーンで3日、映画『ターミネーター』のハリウッドスターで、元米カリフォルニア州知事でもあるシュワルツェネッガー氏の音声放送が公共交通機関の中で流れ、市民を「気候変動対策の英雄」とたたえて利用者を驚かせた。

オーストリア出身のシュワルツェネッガー氏は、気候変動に関する年次会議に出席するためウィーンを訪れている。

ウィーン市交通局によると、市内のすべての公共交通機関では30分ごとにアナウンスが流れ、シュワルツェネッガー氏はドイツ語で、「地球環境を健全に保つための皆さんの取り組みに感謝します」と表明し、続けて英語で、「皆さんは真の気候変動対策の英雄です。団結して行動を起こし、汚染を終わらせるために協力してくれています」と語っている。

シュワルツェネッガー氏は気候変動の課題を浮き彫りにするため、8年前に気候変動サミット「オーストリア世界会議」を開始した。

シュワルツェネッガー氏はドナルド・トランプ米大統領を公然と批判してきたことで知られるが、3日の開会演説では批判を控え、「人々の生活をより良くするための行動」を要請。

「不平不満や悲観的な話にうんざりしている人々がいるのは知っている。彼らは英雄を求めている。私たちは、そうした人々を味方に付けなければならない」と訴えた。(c)AFP