【6月3日 AFP】米国はシリア駐留米軍の縮小に着手しており、最終的には1か所を除き、すべての基地を閉鎖する方針だと同国のシリア特使がインタビューで語った。

シリアでは昨年12月、イスラム主義組織タハリール・アルシャーム機構(HTS)が主導した旧反体制派が、長年にわたって同国を強権支配したバッシャール・アサド前大統領を追放した。

それから6か月が経ち、米国は2014年にイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」掃討のために開始された作戦の一環として展開してきた軍の駐留規模を段階的に縮小し始めている。

米国の駐トルコ大使でシリア特使も兼任するトム・バラック氏は2日、トルコの民放NTVとのインタビューで、「われわれは対IS作戦における軍事的関与を縮小している」と説明。「基地の数は8か所から5か所、そして3か所へと減らしてきた。最終的には1か所まで減らす」と述べた。

同氏は一方、シリアがアフメド・アル・シャラア暫定大統領の下、依然として重大な安全保障課題に直面していることを認め、「まだ非常に部族的だ。それをまとめるのは非常に難しい」と発言。ただし、「それは実現すると思う」と述べ、シリアの民族および宗教勢力の「統合」を呼びかけた。(c)AFP