【6月2日 AFP】国境なき医師団(MSF)は1日、米国支援組織が運営するガザの援助施設にいた人々が、イスラエル軍に「四方八方から撃たれた」と報告したと発表した。

ガザの民間防衛機関によると、ガザ南部ラファで大勢のパレスチナ人が米国支援の援助物資配給所に向かっていたところ、イスラエル軍の攻撃を受け、31人が死亡した。目撃者はAFPに対し、イスラエル軍が発砲したと語った。

米国が支援する「ガザ人道財団(GHF)」とイスラエル当局はそのような事件が発生したことを否定したが、MSFや他の医療関係者は、近くのハンユニスのナセル病院で銃撃により負傷した大勢の地元住民を治療したと報告した。

「患者たちはMSFに対し、無人機、ヘリコプター、ボート、戦車、地上のイスラエル兵により四方八方から撃たれたと語った」とMSFは声明で述べた。

声明の中でMSFの緊急コーディネーター、クレア・マネラ氏は、GHFの援助提供システムを「非人道的で、危険かつ極めて非効率的」と非難した。

イスラエル軍は初期調査の結果として、部隊が「人道支援物資配布場所の近くやその内部にいた民間人に発砲していない」と述べた。

GHFの広報担当者は、「これらの偽報告はハマスによって積極的にあおられている」と述べた。(c)AFP