がん発症しやすい遺伝子変化持つ精子提供者から52人の赤ちゃん ベルギー
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【5月31日 AFP】デンマーク人の精子提供者が、がんを誘発する可能性のある遺伝子を持っていることが判明し、ベルギーでは2008〜2017年にこの男性の精子から52人の子どもが生まれていたことが明らかになった。ベルギー保健省が30日、公表した。
英ガーディアン紙の最近の調査によると、2008〜2017年に男性の精子提供で生まれた67人の子どものうち、少なくとも10人にがんが確認された。
伝えられるところによると、男性は精子の提供時には健康状態は良好で、家族にがんの既往歴はないとされ、規定に従って検査を受けていた。
しかしその後、リー・フラウメニ症候群を引き起こすTP53と呼ばれる遺伝子の変化を持っていることが判明。リー・フラウメニ症候群は、遺伝性疾患で、乳がんや白血病などのがんリスクを大幅に高める。
2023年、デンマークのクリニックで男性の精子提供で生まれた子どもたち数人にがんが確認されたことを受け、警告が出され、ベルギー連邦医薬品・健康製品庁に対しても同年、報告が行われた。
しかし、ベルギーのフランク・ファンデンブルッケ保健相は今月26日にこの件を把握したと説明。同国政府は、国内で何人の子どもたちが、がんと診断されたかは明らかにしていない。
2007年以降、ベルギーでは、1人のドナーから精子提供を受ける女性は最大6人までと法律で制限しているが、このスキャンダルで、明らかな違法行為がまかり通っていることが露呈した。
内部調査により、ベルギーでは男性の精子提供を受けた37家族が特定され、52人の子どもが生まれていたことが分かった。ただし、必ずしも全員がベルギーに居住しているわけではないと当局は指摘している。
また、男性の精子はベルギー以外に少なくとも9か国、ブルガリア、キプロス、ドイツ、スペイン、ハンガリー、アイルランド、ギリシャ、オランダ、ポーランドでも使用されたとされている。(c)AFP