【5月28日 AFP】シリア国民は、バッシャール・アサド政権下で数十年にわたって貧困と孤立を強いられたが、政権崩壊後、町の市場には、以前はぜいたく品として富裕層しか口にできなかったパイナップルやキウイ、マンゴーなどの輸入フルーツが再び並んでいる。

「以前はよく密輸していた」と、首都ダマスカスの市場で青果店を営むマルワン・アブ・ハイラさん(46)は、商品を並べながら笑顔で話した。

かつては、こうした果物を輸入すると、罰金や禁錮刑を科されることもあったという。

だが今は、「パイナップルを隠す必要はない。堂々と陳列できる」とアブ・ハイラさんはAFPに語り、「パイナップル恐怖の時代は終わった」と付け加えた。

シリア内戦は14年近くにわたって続き、昨年12月にイスラム主義組織タハリール・アルシャーム機構(HTS)の主導でアサド大統領が失脚する前は、パイナップルは1キロで約30万シリア・ポンド(約3300円)もしていた。

現在は、約4万シリア・ポンド(約440円)まで大幅に下がり、手頃な値段になっている。

「タクシー運転手の手を借りて、ガソリンやディーゼル燃料と同じように(果物を)密輸していた」とアブ・ハイラさん。アサド政権下では、不足している品物を隣国レバノンから非合法に持ち込むしかなかったという。

「パイナップルは、今ではジャガイモやタマネギと同じだ」と話した。(c)AFP