【5月28日 AFP】国連の世界気象機関(WMO)は28日、2025〜2029年の世界の平均気温が、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」で目指す産業革命前からの気温上昇幅1.5度を上回る確率は70%だと警告した。

WMOが発表した年次報告書によると、観測史上最も暑かった2023年と2024年を経て、地球は歴史的なレベルで高い気温を維持するとみられている。

WMOの最新の予測は、英気象庁が各国の気象センターの予測を基にまとめたもの。

WMOは、2025〜2029年の各年の世界中の地表付近の平均気温は、産業革命前の平均を1.2〜1.9度上回ると予測。

同期間の平均気温が1.5度を超える確率は70%だとしている。

WMOのコー・バレット副事務局長は、「残念ながらWMOの報告書には、今後数年間、気温上昇が緩和する兆しは一切示されておらず、これは私たちの経済や日常生活、生態系、そして地球への悪影響が増大することを意味する」と指摘している。(c)AFP