【5月24日 AFP】2024年パリ五輪の競泳男子50メートル自由形で金メダルに輝いたキャメロン・マケボイ(オーストラリア)は23日、クリスティアン・ゴロメーフ(ギリシャ)が運動能力向上薬を使用して達成した同種目の記録を取り合わず、薬物を容認する国際大会「エンハンスト・ゲームズ」の関連性を一蹴した。

ゴロメーフは2月に50メートル自由形で20秒89を記録し、2009年にセザル・シエロ・フィーリョ(ブラジル)が樹立した世界記録の20秒91を上回ったと主張している。

ただし、来年のエンハンスト・ゲームズに向けたトレーニングで運動能力向上薬を使用し、五輪規定に沿わない特注の水着も着用していた。

マケボイは、「薬の使用や禁止されている水着の着用、あるいはその両方をしたのなら、そんなのはいずれにせよ考慮されるわけがない」「それは五輪や世界選手権の50メートル、あるいは国際ランキングには全く関係ない」と指摘した。

エンハンスト・ゲームズの第1回大会は2026年5月に米ネバダ州ラスベガスで開催され、陸上、水泳、重量挙げの3競技で選手が参加する。大会ではステロイドやヒト成長ホルモンなど、国際大会で禁止されている薬物の使用が認められている。

世界反ドーピング機関(WADA)は22日、大会の開催計画について「危険で無責任なコンセプトだ」と非難した。(c)AFP