ドミニカ共和国、妊産婦数百人をハイチに強制送還
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【5月21日 AFP】ドミニカ共和国は国際基準に違反して、過去1か月で数百人の妊産婦を不安定な状況にある隣国ハイチに強制送還した。国連が20日、明らかにした。
2024年5月に再選されたルイス・アビナデル大統領は、ギャングによる暴力で荒廃した、カリブ海地域で最も貧しいハイチからの不法移民の強制送還強化を選挙公約に掲げていた。
ハイチに派遣されている国連人道支援チームは声明で、「国際基準に違反してドミニカ共和国からハイチへ追放される妊産婦の増加に深い懸念を表明する」と述べた。
国連の国際移住機関(IOM)はハイチ当局などと連携し、4月22日以降、国境検問所2か所で「1日平均15人の妊婦と15人の産婦を支援した」という。
カリブ海の中ではキューバに次いで2番目に大きいイスパニョーラ島で、ドミニカ共和国は東側3分の2を統治し、西側がハイチ領となっている。
IOMによると、「2025年4月には、非常に脆弱(ぜいじゃく)な立場にある女性を含む2万人近くが陸路で国外追放され、1か月の数字としては過去最多を記録した」。(c)AFP