モスクワ地下鉄、スターリン描いた大型レリーフを再建
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【5月16日 AFP】ロシアの首都モスクワ当局は15日、中心部にある地下鉄タガンスカヤ駅構内で、旧ソ連の独裁者ヨシフ・スターリンを描いた大型のレリーフパネルを公開した。
このレリーフは、1950年に「指導者・司令官への人民の感謝」と題して設置されたもので、1960年代の脱スターリン化の一環として撤去された後、破壊されたものとされる。今回の再建は、事前の告知なしに行われた。
クレムリンは長年にわたり、スターリンの名誉回復を進め、旧ソ連時代の弾圧を覆い隠す超愛国主義的な歴史観を広めてきた。
近年、ロシア各地でスターリンの小さな胸像や銅像がいくつか建てられているが、その多くは私有地や小さな町に設置されており、首都中心部での大型モニュメントの設置は前例がない。
モスクワ地下鉄は10日、第2次世界大戦のロシアでの呼称を用いて「大祖国戦争の勝利をたたえる、失われた歴史的な浅浮き彫りを修復している」と発表していた。(c)AFP