ルーマニアの親EU首相、辞任を表明 大統領選で極右に敗北
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【5月6日 AFP】ルーマニアのマルチェル・チョラク首相は5日、前日行われたやり直し大統領選の第1回投票で与党統一候補が極右候補らに敗れたのを受け、辞任すると発表した。
投票では反欧州連合(EU)の極右政党「ルーマニア人統一同盟(AUR)」のジョルジェ・シミオン党首がほぼ41%の票を獲得し、2位以下に大差をつけて首位となった。2位にはブカレスト市長のニクソル・ダン氏がつけ、両者が18日の決選投票に進む。
与党統一候補のクリン・アントネスク氏が僅差ながら敗退したため、次期大統領の下、チョラク氏は新首相との交代を余儀なくされる公算が大きくなった。
チョラク氏は自身が率いる親欧州連合(EU)の中道左派・社会民主党(PSD)の会合に出席した後、記者団に対し、PSDは連立与党を離脱すると表明。このことは「私の退任につながることを意味する」と語った。
PSDの離脱により、連立与党は議会少数派に転落する見通し。
チョラク氏は、PSDとしてはシミオン、ダン両氏のいずれも公には支持しないとし、「良心に従って自らの意思で投票」するよう支持者に呼び掛けた。連立与党に参加している他の政党は、ダン氏支持を打ち出している。
チョラク氏はまた、自身がPSD党首である限り、AURとの連立政権に参加する考えはないと述べた。AURなど極右勢力は現在、議会で約3分の1の議席を占めている。(c)AFP/Ani SANDU