【5月3日 AFP】西アフリカの小国トーゴの当局は2日、国民がウクライナ紛争にロシア側で参加し、ウクライナ軍の捕虜となって収監されていると発表した。

AFPが確認した文書で、トーゴ外務省は「多くの同胞、特に若い学生が、ロシアに拠点を置いていると主張する団体の奨学金を利用してトーゴを出国した」と説明。

国民、「特に海外留学を希望する若者」に対し、「最大限の注意」を払うよう呼び掛けている。

さらに、「奨学金を受ける前に、その真偽を確認し、特にロシアに向かって出国する前には関係当局に連絡を取り、信頼できる情報を入手する」よう強く求めている。

トーゴの主要人権団体「マーティン・ルーサー・キング運動(MMLK)」は3月、ウクライナの戦場でトーゴ人留学生が捕らえられ、収監された問題について当局に通報した。

この留学生は隣国ベナンのコトヌーにあるロシア大使館で留学ビザを取得し、2024年8月21日にトーゴを出国してロシアに向かったとされる。

MMLKは、この男性について、「ロシアに到着すると、ロシア軍に強制的に入隊させられ、ウクライナの前線に送られた。そこで重傷を負い、捕虜となって収監された」としている。

メディア各社もここ数か月、学生や元受刑者などのアフリカ国籍者がウクライナ紛争にロシア側で戦闘に参加している事例を複数報じている。国籍別では、コンゴ民主共和国(旧ザイール)やカメルーン、ベナンなどが多いという。(c)AFP