問題解決は民主主義で・中国
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【5月5日 Peopleʼs Daily】北京市に住む女性・孫(Sun)さんは浙江省(Zhejiang)の古い水郷の村・南潯古鎮を旅行した時に足首を捻挫した。彼女は現地の病院で救急治療を受け、その費用を医療保険で払おうと思った。
旅行先で医療保険を使う時はどうすればよいのだろうか?
彼女は「国家医療保険サービスプラットフォーム」のアプリを開き、「他地域での医療記録申請」を選択し、情報を入力し、QRコードをスキャンして登録した。これで立て替え払いも払い戻しも不要で、簡単に医療費を清算することができた。
このような良い政策はどのようにして生まれたのか?
民衆は問題を反映し、人民代表は提案を行い、政府活動報告は計画を立て、政府の各部門は実施のための仕組みを構築する。
要求を出すところから実際に恩恵が得られるまで、この密接につながった一連の流れは、人民の生活要求に応え、現実的な問題を解決する人民民主主義の全てのプロセスを生き生きと表現している。
民主主義は飾り物ではなく、展示品でもなく、人民が解決を必要とする問題を適切に解決するためにある。民主とは人民が広く参加する権利を持ち、彼らの問題が効果的に解決できるかどうかによって示されるものだ。
57歳の王永澄(Wang Yongcheng)氏は、第14期全国人民代表大会における唯一の盲目の代表だ。彼が職務を遂行する際、提案に対して政府関連部門が彼のため特別に作成した点字の回答書を作成してくれる。北京での会議出席の際には、会議側が点字の政府活動報告を用意してくれる。「一人のために」という思いやりは、「誰一人取り残さない」という普遍性を反映している。盲目の人びとは他人を見ることはできないが、「両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議全国委員会会議)」の民主的な舞台では、彼らは社会全体から「見られる」存在であり、彼らが直面する困難にもより大きな関心が寄せられる。社会全体が協力し、視覚障害者の生活を改善する方法を見つけようとしている。
中国では、あらゆる地域、分野、民族が全国人民代表大会の代表を擁し、あらゆる政党、団体、階層、社会のあらゆる層の人々が人民政治協商会議全国委員会の委員を擁している。
起業家、科学者、教師、労働者、農民、障害者など、どんな立場の人でも、その声は届き、その要求は代弁される。
この二つの全国会議は、より良い生活への人びとのあこがれや差し迫った問題に焦点を当て、14億人を超える人びとの考えや希望を国家発展のトップレベルの設計に組み込むことを可能にしている。
「両会」は、中国の人民民主主義の全プロセスの一環をなすものだ。民主主義は、中国の広大な国土において現実に機能するものであり、効果を発揮している。民衆レベルの民主主義の実践が至る所で現れ、活力に満ちあふれている。
上海の虹橋区の隣接する二つの居住区の間に門があった。この門を開けておくべきか、閉めておくべきかという問題で、二つの居住区の住民は長年対立してきた。その後、居住区の党支部の指導の下、両者は何度も交渉を重ね、ついに合意に達した。
合意の結果、元々門があった壁そのものが取り壊され、二つの居住区の間に共有の庭園が造られたのだ。民主的な協議で、都市の自治において共に理解し合える「同心円」が生まれた事例の一つだ。
住民の懇談会から居住区の公共スペースで身近な問題を話し合う「中庭集会」まで、またオンラインの討論グループから「人民日報」が運営する意見投稿プラットフォーム・「指導者宛てメッセージボード」まで、新時代の中国には、誰もがいつでもどこでも要求を表明し、意見交換や交渉ができる様々なチャンネルがある。誰もが建設的な意見や提案を出し、率直に意見を交換し合い、協力して解決策を見つけだし、共通認識を得て、発展を目指すことができるのだ。
民主主義は、一過性の流行でもスローガンでも空虚な概念でもない。それはその国の実情と実用性を踏まえたものでなければならず、真の問題解決と「人民を主人とする」権利の実現に役立つものでなければならない。
人民の意志を体現し、人民の権利と利益を守り、人民の創造性を鼓舞する、このような「民主主義の道」は必ずや、ますます広がっていくであろう。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews