【4月28日 AFP】世界保健機関(WHO)は28日、医療従事者による女性器切除(FGM)の施術を禁止する行動規範の策定を求める方針を発表した。

WHOはFGM撲滅のための新たなガイドラインで、FGM施術の実態確認とサバイバー支援において医療専門家が果たしてきた重要な役割を強調しつつも、地域社会ではなく医療従事者の手によって行われるFGMが多いという証拠があることを指摘した。

WHOの「性と生殖健康」研究部門を率いるパスカル・アロテイ氏は、「FGMは少女たちの権利に対する重大な侵害であり、彼女たちの健康を深刻な危険にさらす」と警告した。

「医療従事者は、この有害な慣習の加害者であってはならず、変革の担い手であるべきで、またFGMを受けた人々に高度な医療を提供する必要がある」と訴えた。

女性の外性器の一部または全体の切除や、その他の女性器の損傷を伴うFGMは通常、思春期前の少女に対して行われ、感染症や出血、不妊、出産時の合併症など深刻な健康問題を引き起こすおそれがある。

国連女性機関(UNウィメン)によると、現在生存している推定2億3000万人の少女および成人女性がFGMを受けている。

WHOによると、1990年以降、FGMを受ける少女の数は約3分の1に減少した。しかし、約30か国では依然として慣習として行われており、毎年約400万人の少女が危険にさらされているという。(c)AFP