豪カンガルー島で脱走した愛犬、529日後に保護
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【4月26日 AFP】オーストラリア南部サウスオーストラリア州の沖合にある野生動物の楽園カンガルー島でキャンプ中に囲いから逃げて行方が分からなくなっていたミニチュアダックスフンドが、529日後に保護された。カンガルーやポッサム、コアラ、ペンギンが生息している島で「大冒険」を続けているとみられる様子が監視カメラで捉えられ、国内で多くの注目を集めていた。
雌のミニチュアダックスフンドの「バレリー」が行方不明になったのは、2023年11月。以降、捜索をかわし、夜間カメラに映るピンクの首輪でしか姿を確認できずにいた。
カンガルー島でバレリーの捜索を続けた野生動物保護団体「カンガラ・ワイルドライフ・レスキュー」は25日夜、「バレリーが無事に救出された。体調は問題ない」とSNSで報告。
「バレリーが大切な家族の元に戻れることに私たちはとても喜び、深く安堵(あんど)している」と表明した。
バレリーはキャンプ旅行中に逃げ出し、飼い主2人は島で数日間捜し続けたが、見つからずに捜索を断念。
その後、1年以上目撃されず、多くの人が生存を諦めかけていた。
しかし、監視カメラに姿が捉えられ、地元住民も目撃し始めたため、ボランティアの人々が捜索を開始。
面積4400平方キロ以上の島で1000時間以上を費やし、5000キロ以上の距離を車で移動し、監視カメラや捕獲器、おびき寄せるための食べ物などを設置していた。
監視カメラのモノクロ映像には、バレリーが捕獲器や毛布、おもちゃが置かれた場所をたびたび訪れている様子が捉えられ、時にはポッサムも映っていた。
この追跡劇にフォロワーも増え、オンラインで情報が定期的に更新され、捕獲が近いという希望も生まれていた。
飼い主のジョージア・ガードナーさんは、SNSへの投稿で、バレリーの保護をボランティアで手伝ってくれた人々に「感謝してもし切れない」と述べ、「ペットがいなくなったことがある人」に「希望を捨てないでほしい」と呼び掛けている。(c)AFP